保育園は、乳幼児が集団で長時間生活を共にする場です。感染症の集団発生や、流行をできるだけ防ぐことはもちろん、子ども達が一日快適に生活できることが大切です。
保育園入園児がよくかかる下記の感染症については、かかりつけの医師の診断にしたがい、「登園届出書」または、「登園許可書」を提出して下さい。なお、保育園での集団生活に適応できる状態に回復してから登園できるよう、ご配慮下さい。
登園届出書(医師の診断を受け、保護者が記入する)の必要な感染症
溶連菌感染症・マイコプラズマ肺炎・伝染症紅斑(りんご病)・手足口病・ウイルス性胃腸炎(ノロ ・ ロタ ・ アデ ノウイルス等)・ヘルパ ンギー ナ・RS ウイルス感染症・帯状疱疹・突発性発疹・とびひ
登園許可書(医師の診断を受け、医師が記入する)の必要な感染症
麻疹(はしか)・風疹・水痘(水ぼうそう)・流行性耳下線炎(おたふくかぜ)・咽頭結膜熱(プール熱)・流行性角結膜炎・百日咳・腸管出血性大腸菌感染症(O157,026,0111等)・インフルエンザ・髄膜炎菌性髄膜炎
※医師に「登園許可書」を記入していただく際、有料の場合もあります。
投薬を希望される場合は、再度「子どもの疾病について」を参照の上、ご提出下さい。
病名 | 潜伏期 | 感染期 | 登園停止の目安 | 主な症状 |
---|---|---|---|---|
溶連菌感染症 |
2~5日 |
適切な抗菌薬治療を開始登する前と開始後1日間。 |
抗菌薬服用後24~48時間経過するまで。 |
突然の発熱、咽頭痛、扁桃腺炎、苺舌、しばしば嘔吐を伴う。発疹が見られることも。 |
マイコプラズマ肺炎 |
14~21日 |
適切な抗菌薬治療を開始する前と開始後数日間。 |
発熱や、激しい咳が治まっていること。 |
乾性の咳が徐々に湿性になり、次第に激しくなる。解熱後も3~4週間咳が持続する。 |
伝染性紅斑 (りんご病) |
10~20日 | 発疹出現前の1週間。 |
全身状態が良いこと。 |
軽い風邪症状の後、頬が赤くなったり、手足に網目状の紅斑が出現する。 |
手足口病 |
3~5日 |
便中に4週間程度ウイルスが排出。(発症した数日間感染しやすい) |
熱が解熱し、口腔内の水疱、潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれるまで。 |
口腔粘膜、手のひら、足底、足脊、おしりに水疱性の発疹が現れな発熱は経度こ 口内炎がひどくて食事がとれないことも。 |
ウィルス性胃腸炎 (ノロ、ロタ、アデノウィルス等) |
1~3日 |
数週間はウイルスを排出。 (症状のある間と症状消失後1週間が感染しやすい) |
下痢・嘔吐等の症状が治まり、普段の食事がとれるまで。 |
発熱、嘔吐、吐き気、下痢。 (黄色より白色調であることも) |
ヘルパンギーナ |
2~4日 |
便から4週間程度ウイルスを排出。(急性期の数日間が感染しやすい) |
熱が解熱し、口腔内の水疱、潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれるまで。 |
突然の高熱とのどの痛み。のどに水疱、潰瘍がみられる。痛みがひどく食事、飲水ができないことも。 |
RSウイルス感染症 |
2~8日 |
呼吸器症状のある間。 |
重篤な呼吸器症状が消失し、全身状態が良くなるまで。 |
発熱、鼻汁、咳、喘鳴、呼吸困難。 |
帯状疱疹 |
不定 |
水泡を形成している間。 |
全ての発疹が痴皮化するまで。 |
小水疱が肋間神経にそって片側性に現れる。 |
突発性発疹 |
約10日 |
感染力は弱いが、発熱中は感染する。 |
解熱し、機嫌がよく全身状態が良いこと。 |
高熱(38度以上)が3~4日続いた後、解熱と共に、体幹部を中心に、赤い発疹が出現。 |
伝染性膿痴疹 (とびひ) |
2~10日 |
水疱やびらん(水疱がつぶれたもの)がなくなるまで。 |
皮疹が乾燥するまでか、湿潤部分が覆えないもの。 |
湿疹や、虫剌されをかいた後に、細茜感染を起こし、水泡やびらん(水泡がつふれたもの)が出来る。かゆみがある。 |
病名 | 潜伏期 | 感染期 | 登園停止の目安 | 主な症状 |
---|---|---|---|---|
麻疹(はしか) |
10~12日 |
発症1日前から発しん出現後 の4日後まで。 |
解熱した後3日経過するまで |
熱、咳、鼻汁、結膜炎症状、熱が一時下がり、頬粘膜に発しん出現熱が再び上昇、発しんが首から全身へ広がり、つながる。 |
風疹(三日はしか) |
2~3週間 |
発疹出現前後7日間くらい |
発疹が消失するまで。 |
発熱と同時にばら色の発疹が全身に出る。 |
水痘(水ぼうそう) |
11~21日 |
水泡発現1~2日前から痴皮形成まで。 |
発疹がすべて痴皮(かさぶた)化するまで。 |
軽熱、発疹は体幹から全身に出現。 紅斑、丘疹、水泡、痴皮の順に変化する。 |
流行性耳下腺炎 (おたふくかぜ) |
14~24日 |
腫脹前7日~後9日。 (腫脹前3日~後4日感染しやすい) |
耳下腺、顎下腺または舌下腺のはれが現れた後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで。 |
発熱、片側ないし両側の唾液腺の腫脹。 耳下腺が最も多い。痛みあり。 |
咽喉結膜熱 (プール熱) |
5~7日 |
数週間ウイルス排泄。 (潜伏期後半から急性期が 感染しやすい) |
おもな症状が消え2日経過するまで。 |
39度前後の発熱、咽頭炎、結膜炎。 |
流行性角結膜炎 (はやり目) |
5~12日 |
発病後2週間。 (症状がある数日間が感染しやすい) |
結膜炎の症状がなくなるまで。 |
流涙、結膜充血、目やに。 |
百日咳 |
7~10日 |
咳が出てから3週間 (2週間は感染しやすい) |
特有の咳が消失するで。 または5日間の適正な抗菌性物質製剤による治療がおわるまで。 |
風邪症状から始まり、咳が強くなる。 咳は夜間に悪化。熱はなし。 低年齢ほど症状が重い。 |
髄膜炎苗性髄膜炎 |
2~10日 |
医師において感染のおそれがないと認めるまで |
高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、痙攣、 点状出血斑など。 |
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腸管出血性大腸菌感染症 (0157,026,011等) |
3~8日 |
便中に菌を排出している間。 |
症状が治まり、抗菌薬治療が終了し、48時間をあけて連続2回の検便で菌陰性が確認されるまで。 |
激しい腹痛、頻回の水様便、 血便、発熱は軽度。 |
結核 |
痰の塗抹検査が陽性の間。 |
感染の恐れがなくなるまで。 |
咳、痰、発熱で始まり、2週間以上続く。 |
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インフルエンザ |
1~3日 | 症状がある期間。 (発症1日前から発病後3日まで感染力が強い) |
発症した後5日を経過し、かつ解熱した後3日を経過するまで。 | 突然の高熱、全身倦怠感、閑節痛、筋肉痛、頭痛、咽頭痛、鼻汁、咳など。 |